Stereo Imager — マニュアル
Essential Studio Suite / VST3 / Windows 64-bit
これは何か
ステレオの広がりを調整するプラグインです。低域だけ中央に寄せることもできます。
モノに落としたときに音量が変わりません。 遅延を使う方式(ハース効果)は
モノで櫛形フィルタになりますが、このプラグインは遅延を一切使いません。
広げすぎると位相が破綻します。それが分かるように**相関表示を標準で
付けています。**
インストール
- ZIP を展開する
stereoimager.vst3フォルダごと、次の場所へコピーする
```
%LOCALAPPDATA%\Programs\Common\VST3
```
- DAW を起動して再スキャン
アンインストールはこのフォルダを削除するだけです。レジストリには何も書きません。
パラメータ
| ノブ | 範囲 | 初期値 | 説明 |
|---|---|---|---|
| Width | 0 〜 200 % | 100 % | 全体の広がり。100%で何もしない |
| Xover | 50 〜 1000 Hz | 150 Hz | 低域と高域の境目 |
| Low | 0 〜 200 % | 100 % | 境目より下の広がり |
| High | 0 〜 200 % | 100 % | 境目より上の広がり |
Width / Low / High はすべて掛け算です。 Width 120% と High 150% なら、
高域は 180% になります。
Width 0% = 完全にモノ。100% = 入力そのまま。200% = サイド成分が2倍。
表示
パネル上段はステレオフィールドです。横軸は周波数(20Hz〜20kHz)、
縦の広がりが幅で、中心線に閉じていればモノ、100%の基準線より外に出ていれば
入力より広い状態です。境界線がクロスオーバー、左右の帯が Low / High の帯域です。
表示している幅は実際に音に掛かる値(帯域トリム × マスター Width)です。
Low を 100% にしていても、Width を 0% にすればこの表示は中心線に閉じます。
その下の細いトラックが相関です。
| 値 | 意味 |
|---|---|
| +1 | 完全モノ(左右が同じ) |
| +0.5 〜 +1 | 健全なステレオ |
| 0 | 左右が無関係 |
| マイナス(赤) | モノに落とすと消える成分がある |
バーが中央より左(赤)に伸びたら広げすぎです。 数値もマイナスのときだけ
赤になります。
配信やラジオ、スマホのスピーカーはモノに近い再生になります。
そこで消える音は作らないほうが安全です。
使いかた
低域を中央に寄せる(いちばん使う設定)
- Xover を 150〜250 Hz にする
- Low を 0% にする
- High はそのまま(または少し上げる)
低域が中央に集まり、ミックスが締まります。
全体を広げる
Width を 110〜130% にします。それ以上は相関メーターを見ながら。
中央のボーカルが痩せてきたら行き過ぎです。
狭める
Width を 70〜90% に。ステレオが散らかっているときに。
分割の傾きについて(正直に書きます)
Low と High の境目は 6 dB/oct の緩やかな傾斜です。
Xover 150 Hz で Low 0% にしたとき、実際のサイド成分の減り方は:
| 周波数 | 減衰 |
|---|---|
| 150 Hz(境目) | −3.0 dB |
| 50 Hz | −10.0 dB |
| 20 Hz | −17.6 dB |
もっと低い帯域までしっかりモノにしたい場合は Xover を上げてください。
急峻な分割にしなかったのは理由があります。急な分割は「二つの帯域を足すと
元に戻る」という性質を失い、かえって低域の漏れが増えます。この構成なら
Low と High を同じ値にしたとき、分割は完全に透明です(測定で誤差 0.0000 dB)。
仕様
| 項目 | 値 |
|---|---|
| フォーマット | VST3 (64-bit Windows) |
| レイテンシ | 0 サンプル |
| 対応サンプルレート | 44.1 / 48 / 88.2 / 96 / 176.4 / 192 kHz |
| 方式 | Mid/Side。遅延は一切使わない |
| 分割 | 相補一次(low = LP(S) / high = S − LP(S)) |
| 内部演算 | 64-bit 浮動小数点 |
実測値
| 項目 | 実測 |
|---|---|
| Width 0〜200% でのモノ合成のレベル変化 | −0.000000 dB |
| モノ合成の波形残差 | −150.5 dBFS(=一致) |
| 両バンド同値での分割の平坦性 | 0.0000 dB |
| 相関メーター(L=R / L=−R / 無相関) | +1.0000 / −1.0000 / +0.0435 |
| Width 100% のとき | ビット一致 |
| CPU負荷 | リアルタイムの 0.06 % |
モノ合成が変わらないのは調整の結果ではありません。L + R = (M+S) + (M−S) = 2M
なので、Width は原理的にモノ合成に影響できません。
よくある質問
Q. Width 100% で音が変わっていないか心配です
A. 変わりません。ビット単位で入力と同じです(測定済み)。
Q. 相関がずっと +1 のままです
A. 素材がモノです。左右が同じなら広げるものがありません。
Q. Low を 0% にしても低域のステレオ感が残ります
A. 6 dB/oct の傾斜なので、境目より1オクターブ下でも −10 dB です。
Xover を上げてください。
Q. モノで聴くと音が小さくなります
A. このプラグインのせいではありません。元の素材の低域や特定の楽器が
逆相成分を持っている可能性があります。相関メーターで確認してください。
試用と ライセンス
初回使用から 31日間、すべての機能が使えます。
期間が終わると、プラグインは読み込まれ、設定も残ったまま、音を素通しにします
(名前の横に TRIAL ENDED と出ます)。**セッションの途中で音が消えたり、ノイズが
入ったりすることはありません。**
ライセンスは15種すべてに共通です。入力するには、どれか1つのプラグインで
「i」ボタン → Paste licence key(キーをクリップボードにコピーした状態で)。
- オフラインで動作します。インターネット接続もアカウントも不要です
- あなたの所有する台数に制限はありません(ハードウェアには紐づきません)
ライセンス・連絡先
同梱の licenses/ を参照してください。
不具合報告・要望は README.txt の連絡先へ。
通知やアップグレード勧奨の画面は入れていません。今後も入れません。