Saturator — 取扱説明書
Essential Studio Suite / Windows 64-bit VST3
バージョン 0.1.0
1. これは何か
アナログ機材の「気持ちいい歪み」を足すプラグインです。
音量を上げずに、音を前に出したり、太くしたり、まとまりを出したりします。
薄く掛けるほど効きます。Drive を 9時くらいにして掛けっぱなしにするのが本来の使い方です。
2. インストール
saturator.vst3 フォルダを下のどちらかにコピーし、DAWを再起動するか再スキャンしてください。
| 場所 | 備考 |
|---|---|
%LOCALAPPDATA%\Programs\Common\VST3 | 管理者権限不要。おすすめ |
C:\Program Files\Common Files\VST3 | 全ユーザー向け。管理者権限が必要 |
SmartScreenの警告が出た場合
コード署名をしていないため、Windowsが警告を出すことがあります。
[詳細情報]→[実行] で進めます。SHA-256ハッシュを配布ページに掲載しているので照合できます。
アンインストールはフォルダを削除するだけです。設定ファイルもレジストリも書き込みません。
3. レイテンシについて(必ずお読みください)
このプラグインは 73 サンプルの遅延を発生させます(44.1kHz で約 1.7 ミリ秒)。
エイリアスノイズを抑えるために内部で 8倍のオーバーサンプリングを行っており、
そこで使うフィルタが遅延の正体です。この遅延と引き換えに、
最大ドライブでも折り返しノイズを -92 dBc まで抑えています。
通常は何もする必要はありません。 VST3対応のDAWは遅延を自動補償します。
ただし次の点にご注意ください:
- 録音中のモニタリングには向きません(1.7msの遅れを感じる場合があります)。
ミックス時に使ってください
- ごく古いDAWや、遅延補償を手動でオフにしている場合はトラック間の位相がずれます
遅延補償が効いているかの確認方法: 同じ音源を2トラックに複製し、片方にSaturatorを挿して
Mixを0%にし、もう片方を位相反転してください。完全な無音になれば正常です。
4. コントロール
| 名前 | 範囲 | 説明 |
|---|---|---|
| Drive | 0 〜 +24 dB | 歪みの量。9時あたりが常用域 |
| Character | 0 〜 1 | 歪みの質。0 = Tape(偶数次倍音が多く、太く滑らか)/ 1 = Tube(奇数次寄りで、より前に出る) |
| Tone | -6 〜 +6 dB | 傾斜フィルタ。マイナスで低域寄り、プラスで高域寄り |
| Mix | 0 〜 100 % | 原音との混合比。0% で完全に原音。パラレル処理に使います |
| Output | -12 〜 +12 dB | 最終出力レベル |
| Auto Gain | Off / On | 既定 On。 Driveを上げても音量が変わらないよう自動補正します |
Auto Gain を切らないでください(理由)
人間は 0.5dB 大きいだけで「良い音」と錯覚します。
Auto Gain がないと、Drive を上げただけで「良くなった」と感じてしまい、
実際には良くなっていない設定を選んでしまいます。
音量を比べたいときは Auto Gain を On のままにして、
Output で最終レベルを調整してください。
ノブの操作(スイート共通)
| 操作 | 動作 |
|---|---|
| 上下ドラッグ | 値を変える |
| Shift + ドラッグ | 微調整(1/10の感度) |
| ダブルクリック | デフォルト値に戻す |
| マウスホイール | 1ステップ変える |
| 右クリック | 数値を直接入力 |
5. 表示
上のグラフは入力(横)と出力(縦)の関係です。斜めの細い線が「何もしない」線で、
S字に寝ているぶんが歪みです。Drive を上げるとS字が急になり、
Character を上げると上半分と下半分の形が変わります — これが偶数次倍音で、
この非対称が真空管的と言われる響きの正体です。
Auto Gain がオンのとき、グラフはその補正を含んでいます。
Drive を上げても平らな部分が上限まで届かないのはそのためで、
出力が実際に落ち着く高さがそこに描かれています。
グラフが正方形なのは、45度からのずれこそが読み取るものだからです。
6. 使いかたの目安
ドラムバス: Drive 6〜10dB、Character 0(Tape)寄り。パンチが増して、潰れないところを探します。
ベース: Drive 8〜14dB。太くなる一方でぼやけないところ。Tone を少しマイナスにすると低域が前に出ます。
ボーカル: Drive 4〜8dB と控えめに。刺さりが出たら Tone をマイナス側へ。
ミックスバス: Drive 3〜6dB の薄がけ。「掛けたか分からないが、外すと物足りない」が正解です。
パラレル: Drive を大きめ(15〜24dB)にして Mix を 30〜50%。
原音の芯を残したまま、歪みの質感だけを足せます。
7. 動作環境
- Windows 10 / 11(64-bit)
- VST3 対応DAW
- OpenGL 3.0 以上(通常のPCなら問題ありません)
サンプルレート 44.1 / 48 / 96 / 192 kHz、ブロックサイズ 1〜4096 で動作確認済み。
CPU使用率は1インスタンスあたり約1%(Core i7クラス、44.1kHz)です。
8. 困ったとき
DAWにプラグインが出てこない — インストール先を確認し、DAWのプラグイン再スキャンを実行してください。VST3対応DAWが必要です(VST2非対応)。
他のトラックと位相がずれる — §3のレイテンシ確認手順を試してください。DAWの遅延補償が無効になっている可能性があります。
Drive を上げても音量が変わらない — 正常です。Auto Gain が働いています。歪みの量は変わっています。
エディタが真っ黒/開かない — OpenGL 3.0以上が必要です。グラフィックドライバを更新してください。リモートデスクトップ経由では使えない場合があります。
9. ライセンス・クレジット
同梱の licenses/ を参照してください。
- VST3 SDK © Steinberg Media Technologies GmbH — MIT License
- Dear ImGui © Omar Cornut — MIT License
- PFFFT © Julien Pommier — BSD-like License
VST は Steinberg Media Technologies GmbH の商標です。
*Essential Studio Suite © 2026*
試用と ライセンス
初回使用から 31日間、すべての機能が使えます。
期間が終わると、プラグインは読み込まれ、設定も残ったまま、音を素通しにします
(名前の横に TRIAL ENDED と出ます)。**セッションの途中で音が消えたり、ノイズが
入ったりすることはありません。**
ライセンスは15種すべてに共通です。入力するには、どれか1つのプラグインで
「i」ボタン → Paste licence key(キーをクリップボードにコピーした状態で)。
- オフラインで動作します。インターネット接続もアカウントも不要です
- あなたの所有する台数に制限はありません(ハードウェアには紐づきません)