StemStudio

Reverb — マニュアル

Essential Studio Suite / VST3 / Windows 64-bit


これは何か

8本の遅延を組んだアルゴリズミックリバーブ(FDN)です。

ホールもプレートも、短い部屋も作れます。

Mix 0% のとき、出力は入力と1ビットも同じです。


インストール

  1. ZIP を展開する
  2. reverb.vst3 フォルダごと、次の場所へコピーする

```

%LOCALAPPDATA%\Programs\Common\VST3

```

  1. DAW を起動して再スキャン

アンインストールはこのフォルダを削除するだけです。レジストリには何も書きません。


パラメータ

ノブ範囲初期値説明
Mix0 〜 100 %25 %原音と残響の混合比
Pre-Dly0 〜 200 ms20 ms残響が始まるまでの間
Size20 〜 200 %100 %空間の大きさ
Decay0.2 〜 10 s1.80 s残響時間(RT60)
Damp0 〜 100 %40 %残響の高域を落とす量

Decay は RT60 です

表示している秒数は「音が 60 dB 減衰するまでの時間」です。

飾りの数字ではありません。測定で確認しています:

表示実測RT60
0.50 s0.483 s
1.80 s1.608 s
5.00 s4.416 s

Size は残響時間を変えません

Size は空間の大きさ、つまり反射のパターンを変えます。

残響時間は Decay だけが決めます。 Size を動かしても RT60 は変わりません

(測定で Size 40% 〜 180% の範囲で確認しています)。

Size を上げると響きが広がり、下げると小さな部屋になります。

Damp を使ってください

Decay を長くするときは Damp も上げてください。

実際の部屋では高域のほうが早く減衰します。Damp 0% のままだと、

高域がいつまでも残って金属的に聞こえます。

目安: Decay 1 秒なら Damp 30%、Decay 5 秒なら Damp 50〜60%。


表示

上の窓は残響の減衰です。縦軸は 60 dB ぶん、横軸は秒。

塗ってある線が全帯域の減衰で、床に着いたところが Decay の設定値です

(秒数目盛りと突き合わせて確認できます)。

細いほうの線は高域です。Damp を上げるとこちらだけ手前で尽きます —

その差が「暗い残響」の正体です。

左端の立ち上がりまでの隙間が Pre-Dly です。


使いかた

ボーカル(プレート風)

Mix 20% / Pre-Dly 25 ms / Size 80% / Decay 1.4 s / Damp 45%

Pre-Dly を 20〜30 ms 取るのが要点です。 歌の子音が終わってから

残響が始まるので、歌詞が埋もれません。

スネア(部屋)

Mix 30% / Pre-Dly 8 ms / Size 60% / Decay 0.9 s / Damp 30%

パッド(ホール)

Mix 40% / Pre-Dly 40 ms / Size 160% / Decay 4.5 s / Damp 55%


仕様

項目
フォーマットVST3 (64-bit Windows)
レイテンシ0 サンプル(原音は遅延させません)
対応サンプルレート44.1 / 48 / 88.2 / 96 / 176.4 / 192 kHz
方式8ライン FDN + Householder 混合
内部演算64-bit 浮動小数点

実測値

項目実測
RT60 の表示値との一致誤差 20% 以内(Size × Decay 全域で最大 12.1%)
テールの最終到達レベル完全な無音まで減衰
単調減衰(包絡線の上昇)最大 0.03 dB
金属的共振(単発ピーク)局所中央値からの超過 3.5 dB
フルスケール連打時の発散なし(前後半のピーク差 0.24 dB)
モノ入力時の左右の差残差 −10.5 dBFS(=ステレオになる)
CPU負荷(Decay 5s・Size 150%)リアルタイムの 0.83 %
Mix 0% のときビット一致

なぜ発振しないのか

8本の遅延を混ぜる行列に Householder 反射を使っています。これは直交行列なので

‖Hx‖ = ‖x‖、つまり混合でエネルギーが増えることがありません。ループの利得を

決めるのは減衰係数だけで、それは常に 1 未満です。

フルスケールのノイズを 8 秒叩き込んで Decay 10 秒・Size 最大にしても発散しません。

なぜ金属的に響かないのか

8本の遅延長を互いに単純な整数比にならない値にしています

(23.13 / 29.71 / 34.29 / 41.53 / 47.11 / 53.67 / 59.23 / 67.79 ms)。

共通の約数があると、その周波数で共振して「安いスプリング」の音になります。


よくある質問

Q. Size を動かすと残響時間が変わりますか

A. 変わりません。各遅延ラインのゲインを長さから個別に計算しているので、

Size を変えても RT60 は Decay の表示どおりです。

Q. Pre-Dly や Size を素早く動かすと変化が遅れます

A. 仕様です。遅延の長さを1サンプルあたり 0.25 サンプル以上動かすと

読み出し位置が書き込み位置を追い越してノイズになります。

内部で速度制限をかけているので、どれだけ急に動かしても安全です。

Q. Decay 10 秒にすると音が大きくなります

A. 長い残響はエネルギーが溜まります。Mix を下げてください。

Q. 金属的に聞こえます

A. Damp を上げてください。Decay が長いほど Damp が必要です。



試用と ライセンス

初回使用から 31日間、すべての機能が使えます。

期間が終わると、プラグインは読み込まれ、設定も残ったまま、音を素通しにします

(名前の横に TRIAL ENDED と出ます)。**セッションの途中で音が消えたり、ノイズが

入ったりすることはありません。**

ライセンスは15種すべてに共通です。入力するには、どれか1つのプラグインで

「i」ボタン → Paste licence key(キーをクリップボードにコピーした状態で)。

ライセンス・連絡先

同梱の licenses/ を参照してください。

不具合報告・要望は README.txt の連絡先へ。

通知やアップグレード勧奨の画面は入れていません。今後も入れません。