Limiter / Maximizer — マニュアル
Essential Studio Suite / VST3 / Windows 64-bit
これは何か
マスターの最後に挿す、ルックアヘッド式のリミッター/マキシマイザーです。
設定したシーリングを超えません。 これは調整の結果ではなく、
ゲイン計算の構造そのものが保証しています。
サンプルとサンプルのあいだに現れるピーク(true peak)も見ています。
サンプル値だけを見るリミッターは「0.0 を超えていない」と表示しながら、
MP3 や AAC に変換した瞬間に歪みます。
インストール
- ZIP を展開する
limiter.vst3フォルダごと、次の場所へコピーする
```
%LOCALAPPDATA%\Programs\Common\VST3
```
- DAW を起動して再スキャン
アンインストールはこのフォルダを削除するだけです。レジストリには何も書きません。
パラメータ
| ノブ | 範囲 | 初期値 | 説明 |
|---|---|---|---|
| Threshold | −24 〜 0 dB | 0 dB | 下げるほど音が押し込まれ、大きくなる |
| Ceiling | −1.0 〜 −0.1 dBTP | −0.3 dBTP | 出力の上限(true peak 基準) |
| Release | 1 〜 1000 ms | 100 ms | 戻りの速さ |
| Auto | Off / On | Off | 素材に応じて戻りを変える |
| True Pk | Off / On | On | サンプル間ピークの検出 |
ノブ共通の操作:
- 上下ドラッグ
- Shift + ドラッグで微調整
- ダブルクリックで初期値
- ホイール
- 右クリックで数値入力
表示
上のバーがゲインリダクションです。右端が0で、削ったぶんだけ左に伸びます。
その下のグラフは入力(横)と出力(縦)の関係です。Threshold は入力を
持ち上げる量なので、下げるほど線は上に平行移動し、Ceiling のところで
平らになります。この平らな高さが出力の上限です。
明るい点がいまの状態で、点が折れ点より右にあるあいだリミッターは働いています。
使いかた
まずこれだけ
Ceiling はそのまま(−0.3 dBTP)。バーが 2〜4 dB 振れるところまで Threshold を下げる。
それ以上は音が詰まっていないか耳で確かめながら。
Threshold を下げると入力がそのぶん持ち上がります。−6 dB にすれば +6 dB 押し込まれる、
という関係です。だから音量ノブは1つで足ります。
Ceiling を 0.0 にできないのはなぜか
意図的に −0.1 dBTP までにしてあります。
MP3 や AAC のエンコーダーは変換の過程でピークを増やすので、
0.0 dBTP のファイルは再生側で確実に歪みます。ストリーミング配信でも同じです。
Auto
オンにすると Release ノブは使われなくなり、素材が戻りの速さを決めます。
短い音は素早く、長く続く音はゆっくり戻ります。
これは名前だけの機能ではありません。20 ms のバーストと 2 秒のバーストで
戻りの時間が実際に変わることを測定で確認しています。
True Peak
切らないでください。 既定でオンです。
オフにすると、サンプル間のピークが見えなくなります。測定では、
サンプル間ピークを含む信号でシーリングを 3 dB 以上超えました。
オンとオフでレイテンシは変わりません。切り替えても DAW の遅延補正が
壊れないよう、オフのときも検波経路を同じだけ遅らせています。
仕様
| 項目 | 値 |
|---|---|
| フォーマット | VST3 (64-bit Windows) |
| ルックアヘッド | 2 ms(固定) |
| レイテンシ | 44.1kHz で 125 サンプル(設定によらず一定) |
| true peak 検波 | 8x オーバーサンプリング |
| 対応サンプルレート | 44.1 / 48 / 88.2 / 96 / 176.4 / 192 kHz |
| チャンネル | ステレオ(ゲインは左右共通) |
| 内部演算 | 64-bit 浮動小数点 |
レイテンシはサンプルレートに比例します(2 ms + 検波ぶん)。
DAW に正確に報告しているので、他のトラックとの位相はずれません。
実測値
| 項目 | 実測 |
|---|---|
| シーリング超過(5種の信号 × 3設定) | 最大 0.094 dB(基準 0.1 以内) |
| しきい値以下での残差 | −100 dBFS 未満(遅延補正後) |
| 60Hz・約3dB GR・Release最速のTHD | 基準 3% 以内 |
| 同上・Auto Release時 | 基準 1% 以内 |
| CPU負荷(True Peak on・押し込み時) | リアルタイムの 0.51 % |
| CPU負荷(True Peak off) | リアルタイムの 0.23 % |
シーリングの検証は 16倍オーバーサンプリングで行っています。
プラグイン自身の検波は 8倍なので、自己採点にはなっていません。
よくある質問
Q. バーが 0 のまま動きません
A. Threshold を下げてください。0 dB のままだとピークがシーリングに届きません。
Q. Release ノブが効きません
A. Auto が On になっていませんか。On のとき Release ノブは無効です。
Q. 他のリミッターより歪みが少ない気がします
A. ルックアヘッドが 2 ms あり、ゲインの動きを滑らかにしているためです。
その代わり 2 ms ぶんの遅延があります(DAW が補正します)。
Q. Ceiling ちょうどまで出ていません
A. 正常です。true peak がシーリングに達しているとき、サンプル値は
それより下になります。差はおよそ 2 dB です。
試用と ライセンス
初回使用から 31日間、すべての機能が使えます。
期間が終わると、プラグインは読み込まれ、設定も残ったまま、音を素通しにします
(名前の横に TRIAL ENDED と出ます)。**セッションの途中で音が消えたり、ノイズが
入ったりすることはありません。**
ライセンスは15種すべてに共通です。入力するには、どれか1つのプラグインで
「i」ボタン → Paste licence key(キーをクリップボードにコピーした状態で)。
- オフラインで動作します。インターネット接続もアカウントも不要です
- あなたの所有する台数に制限はありません(ハードウェアには紐づきません)
ライセンス・連絡先
同梱の licenses/ を参照してください。
不具合報告・要望は README.txt の連絡先へ。
通知やアップグレード勧奨の画面は入れていません。今後も入れません。