De-Esser — マニュアル
Essential Studio Suite / VST3 / Windows 64-bit
これは何か
ボーカルの「サ」「シ」「ス」が耳に刺さるのを抑えるプラグインです。
サ行が鳴っているときだけ、その帯域を必要な分だけ下げます。
サ行が鳴っていないときは何もしません。 何もしないときの出力は
入力と1ビットも変わりません。
インストール
- ZIP を展開する
deesser.vst3フォルダごと、次の場所へコピーする
```
%LOCALAPPDATA%\Programs\Common\VST3
```
- DAW を起動して再スキャン
アンインストールはこのフォルダを削除するだけです。レジストリには何も書きません。
パラメータ
| ノブ | 範囲 | 初期値 | 説明 |
|---|---|---|---|
| Freq | 6000 〜 9000 Hz | 7000 Hz | サ行を探す中心周波数 |
| Thresh | −50 〜 0 dB | −30 dB | ここを超えたら効き始める |
| Range | 0 〜 12 dB | 8 dB | 下げる量の上限 |
| Mode | Split / Wide | Split | Split=その帯域だけ / Wide=全体 |
| Listen | Off / On | Off | 検波している音だけを聴く |
ノブ共通の操作:
- 上下ドラッグ
- Shift + ドラッグで微調整
- ダブルクリックで初期値
- ホイール
- 右クリックで数値入力
プリセットボタン
| ボタン | Freq | Thresh | Range |
|---|---|---|---|
| Male voice | 6000 Hz | −28 dB | 8 dB |
| Female voice | 7000 Hz | −30 dB | 8 dB |
まずどちらかを押して、そこから Thresh を調整するのが速いです。
使いかた
手順
- Listen を On にする → 検波している音だけが聞こえます
- Freq を回して、サ行がいちばん強く聞こえる位置を探す
- Listen を Off に戻す
- Thresh を下げていく → ランプが点きはじめます
- サ行のときだけ 2〜5 dB 減るところで止める
ランプが点きっぱなしなら Thresh が下がりすぎです。母音まで削っています。
表示
左のグラフは入力と出力の関係です。斜めの細い線が「何もしない」線で、
そこから下に折れているぶんが削っている量。Thresh のところで折れはじめ、
Range のところで折れ止まって、また斜めに戻ります — ディエッサーは
上限を作る道具ではなく、「これ以上は削らない」を決める道具だからです。
明るい点がいまの検波レベルで、これはシビランス帯域の中のレベルであって
曲全体の音量ではありません。
右のランプ列がリダクション量です。
Listen について
検波している信号そのものが出力されます。「だいたい似た音」ではありません
(測定で完全一致を確認しています)。Freq を合わせるための機能です。
戻し忘れに注意してください。 On のままだと帯域だけの音が出ます。
Split と Wide
- Split: サ行の帯域だけを下げます。ふつうはこちら
- Wide: 全体を下げます。サ行と一緒に他も引っ込むので、
「サ行だけ下がるのが不自然」と感じるときだけ
Split のとき、1 kHz の成分は0.1 dB も動きません(測定済み)。
仕様
| 項目 | 値 |
|---|---|
| フォーマット | VST3 (64-bit Windows) |
| レイテンシ | 0 サンプル(最小位相) |
| 対応サンプルレート | 44.1 / 48 / 88.2 / 96 / 176.4 / 192 kHz |
| チャンネル | ステレオ(検波は左右リンク) |
| 内部演算 | 64-bit 浮動小数点 |
| 方式 | バンドパス検波 + 動的ピーキングフィルタ |
実測値
| 項目 | 実測 |
|---|---|
| Split時の1kHz成分の変化 | −0.042 dB(最悪条件でも −0.085 dB) |
| Freq表示値と実効検波ピーク | 6000→6000 / 7500→7560 / 9000→8991 Hz |
| 44.1kHz と 96kHz での検波ピーク差 | 0.00 % |
| Range 4 / 8 / 12 dB での最大減衰 | 4.00 / 8.00 / 12.00 dB |
| Listen出力と検波信号の一致 | 完全一致 |
| 何もしないとき | ビット一致 |
| CPU負荷 | リアルタイムの 0.34 % |
Freq が 6 kHz からなのはなぜか(正直に書きます)
当初は 4 kHz から可変にする計画でした。しかし中心周波数を下げるほど、
下げたい帯域の「裾」が 1 kHz あたりまで届きます。4 kHz で 24 dB 下げると、
1 kHz が 0.86 dB 下がってしまいます。これは「サ行だけを下げる」という
約束を守れていない状態です。
そこで Freq を 6 kHz 以上、Range を 12 dB までに制限しました。
この範囲なら 1 kHz の変化は最悪でも 0.085 dB です。
もっと低い帯域を下げたい場合は、Parametric EQ を使ってください。
よくある質問
Q. ランプがまったく点きません
A. Thresh を下げてください。Listen で Freq を合わせてからのほうが速いです。
Q. サ行は減ったのに、声がこもりました
A. Mode が Wide になっていませんか。Split に戻してください。
Split でこもる場合は Range を下げてください。
Q. 舌足らずになりました
A. 下げすぎです。Range を 4〜6 dB に下げるか、Thresh を上げてください。
2〜5 dB 減る程度が目安です。
Q. 帯域だけの妙な音が出ます
A. Listen が On のままです。
試用と ライセンス
初回使用から 31日間、すべての機能が使えます。
期間が終わると、プラグインは読み込まれ、設定も残ったまま、音を素通しにします
(名前の横に TRIAL ENDED と出ます)。**セッションの途中で音が消えたり、ノイズが
入ったりすることはありません。**
ライセンスは15種すべてに共通です。入力するには、どれか1つのプラグインで
「i」ボタン → Paste licence key(キーをクリップボードにコピーした状態で)。
- オフラインで動作します。インターネット接続もアカウントも不要です
- あなたの所有する台数に制限はありません(ハードウェアには紐づきません)
ライセンス・連絡先
同梱の licenses/ を参照してください。
不具合報告・要望は README.txt の連絡先へ。
通知やアップグレード勧奨の画面は入れていません。今後も入れません。