Bus Compressor — マニュアル
Essential Studio Suite / VST3 / Windows 64-bit
これは何か
ミックスバスに挿す、VCA型のコンプレッサーです。ノブは8つしかありません。
バスコンプは「ひとつの音」を買うものなので、そこへ辿り着くのを邪魔する
つまみは置いていません。ニー幅も固定(6 dB)です。
<!-- ui-lint: allow needle -->
ゲインリダクションは横バーで出ます。針ではなくバーなのは、
針の立ち上がり(300ms)を重ねるとゲイン包絡の速い動きが見えなくなるからです —
そこが Attack と Release を決める根拠になります。
インストール
- ZIP を展開する
buscomp.vst3フォルダごと、次の場所へコピーする
```
%LOCALAPPDATA%\Programs\Common\VST3
```
- DAW を起動して再スキャン
アンインストールはこのフォルダを削除するだけです。レジストリには何も書きません。
パラメータ
| ノブ | 範囲 | 初期値 | 説明 |
|---|---|---|---|
| Threshold | −40 〜 0 dB | −12 dB | ここを下回る音は素通し |
| Ratio | 2:1 / 4:1 / 10:1 | 4:1 | 超えたぶんを何分の1に圧縮するか |
| Attack | 0.1 〜 30 ms | 10 ms | 圧縮が効き始めるまでの時定数 |
| Release | 50 〜 1200 ms | 200 ms | 圧縮が戻るまでの時定数 |
| Auto Rel | Off / On | Off | 素材に応じてReleaseを自動で切り替える |
| Makeup | 0 〜 +24 dB | 0 dB | 圧縮で下がった分を持ち上げる |
| Mix | 0 〜 100 % | 100 % | 原音と圧縮音の混合比(パラレルコンプ) |
| SC HPF | Off / 60 / 90 / 120 Hz | Off | 検波だけに効くハイパスフィルタ |
ノブ共通の操作:
- 上下ドラッグ
- Shift + ドラッグで微調整
- ダブルクリックで初期値
- ホイール
- 右クリックで数値入力
表示
上のバーがゲインリダクションです。右端が0で、圧縮したぶんだけ左に伸びます。
細い縦線は直近のピーク(ピークホールド)です。
その下のグラフは入力(横)と出力(縦)の関係です。斜めの細い線が
「何もしない」線で、Threshold のところで折れ、その先の傾きが Ratio。
折れ角が丸いのは固定のニー幅(6 dB)です。
明るい点がいまの検波レベルなので、折れ点より右にあるかどうかで
圧縮しているかが分かります。
グラフが正方形なのは、45度からのずれこそが読み取るものだからです。
使いかた
まずこれだけ
Ratio 4:1、Attack 10 ms、Release 200 ms のまま、
バーが 2〜4 dB 振れるところまで Threshold を下げる。
それから Makeup で音量を戻します。これがバスコンプの基本形です。
Auto Rel
オンにすると、Release ノブの値は使われなくなり、素材そのものが
リリースを決めます。短い音は素早く戻り、続く圧縮はゆっくり戻ります。
密度の高いミックスでポンピングが気になるときに。
判断は耳ではなくバーでもできます。短い音のあとはバーがすっと戻り、
長く続いた圧縮のあとはゆっくり戻ります。
これは名前だけの機能ではありません。測定で、20 ミリ秒の音のあとは 32 ミリ秒、
2 秒続いた音のあとは 312 ミリ秒で戻ることを確認しています。
Mix(パラレルコンプレッション)
100% のままだと普通のコンプです。50% あたりまで下げると、
潰した音と原音が混ざり、アタックを残したまま密度だけ上げられます。
このプラグインはレイテンシ0なので、Mix を下げても位相ずれは起きません。
Mix 0% は完全な素通しです(測定で残差ゼロを確認しています)。
SC HPF
キックが鳴るたびにミックス全体が沈む、という現象を止めるためのものです。
音そのものは一切フィルタしません。低域を検波器に届かせないだけです。
低域が痩せて聞こえたらそれは不具合なので、報告してください。
仕様
| 項目 | 値 |
|---|---|
| フォーマット | VST3 (64-bit Windows) |
| レイテンシ | 0 サンプル |
| 対応サンプルレート | 44.1 / 48 / 88.2 / 96 / 176.4 / 192 kHz |
| チャンネル | ステレオ(検波はステレオリンク) |
| 内部演算 | 64-bit 浮動小数点 |
| ニー | ソフトニー 6 dB 固定 |
実測値
| 項目 | 実測 |
|---|---|
| 静特性カーブ vs 理論 | 誤差 0.5 dB 未満(2:1 / 4:1 / 10:1) |
| Attack 0.1 / 1 / 10 / 30 ms | 0.101 / 1.000 / 10.000 / 30.000 ms |
| Release 50 / 200 / 1200 ms | 55.0 / 205.0 / 1204.3 ms |
| Mix 0% の残差 | 完全ゼロ |
| CPU負荷(最も重い設定) | リアルタイムの 0.22 % |
Release が公称より一律 5 ms 長いのは、検波段の移動窓によるもので設計どおりです。
ステレオリンク
左右で別々に圧縮すると、片側だけ大きい音があったときに定位が動きます。
このプラグインは左右の大きいほうで一つのゲインを決め、両チャンネルに
同じだけ適用します。
よくある質問
Q. バーが動きません
A. Threshold を下回っているので圧縮していません。正常です。
バーが右端(0)にあるのが無圧縮の状態です。
Q. 上のグラフは何ですか
A. 入力(横)と出力(縦)の関係です。斜めの細い線が「何もしない」線で、
Threshold のところで折れ、その先の傾きが Ratio です。
明るい点がいまの検波レベルなので、折れ点より右にあるかどうかで
圧縮しているかが分かります。グラフが正方形なのは、
45度からのずれが傾きの読み取りそのものだからです。
Q. Release ノブを回しても何も変わりません
A. Auto Rel が On になっていませんか。On のとき Release ノブは無効です。
Q. サンプルレートを変えたら潰れ方が変わりました
A. 不具合です。Attack/Release はサンプルレートから毎回計算しているので、
変わってはいけません。報告してください。
試用と ライセンス
初回使用から 31日間、すべての機能が使えます。
期間が終わると、プラグインは読み込まれ、設定も残ったまま、音を素通しにします
(名前の横に TRIAL ENDED と出ます)。**セッションの途中で音が消えたり、ノイズが
入ったりすることはありません。**
ライセンスは15種すべてに共通です。入力するには、どれか1つのプラグインで
「i」ボタン → Paste licence key(キーをクリップボードにコピーした状態で)。
- オフラインで動作します。インターネット接続もアカウントも不要です
- あなたの所有する台数に制限はありません(ハードウェアには紐づきません)
ライセンス・連絡先
同梱の licenses/ を参照してください。
不具合報告・要望は README.txt の連絡先へ。
通知やアップグレード勧奨の画面は入れていません。今後も入れません。